1. VC++ ランタイムとは?
正式名称は 「Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ (Redistributable Package)」 と言います。
一言でいうと、「Visual C++ で開発されたアプリを動かすために必要な『共通の道具箱』」です。
- なぜ必要か?: プログラミングにおいて、すべての機能をゼロから作るのは効率が悪いため、Microsoftが「文字を表示する」「計算する」「メモリを管理する」といった基本機能を ライブラリ(DLLファイル) としてまとめて提供しています。
- なぜ「再頒布(Redistributable)」なのか?: 開発者が自分の作ったアプリと一緒に、ユーザーのPCへ配ることができる(再頒布できる)ようになっているからです。
2. 仕組み:なぜエラーが起きるのか?
アプリを開発する際、これらの共通機能はアプリ本体(.exe)の中には含まれず、「外にある道具箱」を借りる設定になっています。
- アプリ実行: ユーザーがアプリを起動。
- 呼び出し: アプリが「道具箱(DLL)の中にある計算機能を使いたい!」とWindowsにリクエスト。
- エラー: PCにその「道具箱」がインストールされていないと、Windowsは「道具が見つからないので動かせません」とエラーを出して停止します。
3. バージョンの種類と注意点
VC++ ランタイムには、開発に使われた「Visual Studio」のバージョンごとに種類があります。ここが混乱を招くポイントです。
| バージョン名 | 該当する年 | 主な特徴 |
| 2005 / 2008 / 2010 / 2012 / 2013 | それぞれ独立 | 各バージョンが別々に必要。古いゲームなどで要求される。 |
| 2015 / 2017 / 2019 / 2022 | 共通(互換あり) | 現在主流。 これらはすべて「1つ」のパッケージとして扱われ、最新を入れれば古い方もカバーできます。 |
重要な注意点:32bit(x86)と 64bit(x64)
あなたのPCが64bit版のWindowsであっても、動かしたいアプリが32bit版であれば「x86(32bit用)ランタイム」をインストールする必要があります。 「Windowsが64bitだからx64だけ入れればいい」わけではないのが、多くの人がハマる罠です。



